ビッグアイランドへの移住 ①カイ

 「男の子。名前はカイ。」

 妻がそう言ったのは、妊娠が分かってまもなくのことでした。4週目で妊娠したことが分かり、それから数日後なので、当然まだ性別は分からない時期。でも、きっとそうなんだろうなと特に疑いも持たず、以来「カイくん」とお腹の子に話しかけ続けました。

 翌年5月、長男誕生。京都から愛媛県今治市の大島に引っ越してから、ようやく9か月経とうとしている頃でした。この子は、この島で暮らすことを完全に決めて産まれてきたんだなと、しみじみ思いました。

京都から愛媛への引っ越し。大島では開墾と畑の準備、京都では7年使っていた畑の片付けを並行して進め、2016年は軽トラその他で30回近く往復しました。引っ越してすぐ、開墾作業中に大きめのケガを負い、それまでの疲労も重なってその年の秋・冬は最悪の体調でした。移住作業全部嫌になって、投げ出したくなったことも実はあります。

 カイは、僕の中にあったそんな移住に関わるネガティブな気持ちを全て吹き飛ばしました。これからは、ここで暮らしていくんだとその時ようやく覚悟が決まったような気がします。

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