ひとり から ふたり へ ① ~ノーカトーク~

2013年3月、とうかげんに最大の転機が訪れます。

2010年1月に新規就農して、畑を整備し、売り先を開拓し、忙しい日々を送っていました。ずっと一人で暮らしていましたが、長年温めていたイメージを現実に落とし込めるステージに進むことができたのが嬉しくて特に寂しいとも思っていませんでした。むしろ、新たにやりたいことが見えてきていろいろと考えを巡らせていました。

ところが、就農して4年目の2013年の年明けくらいから、「平井君、次はそろそろ嫁さんもらわななー。」とか、「平井さんにええ人がおらんか探してますねん。」とか、結婚をほのめかす言葉を複数の人から何度も言われるようになりました。当時33歳。男が一人で、毎日朝から晩まで畑でウロウロしているのを不憫に思われていたのかもしれません。とは言え、もともとそういったことに縁遠く、新規就農なんていう一般的ではない道に進んでしまったので、正直自分は結婚できないんだろうと半ばあきらめていました。

そんな時期に、友人からある提案を受けました。「今度、最近京都近辺で新規就農した仲間を集めてパネルディスカッションというかお話し会を設けようと思っている。パネラーの一人として出ませんか?」

それが、『ノーカトーク』というイベントでした。内気で引っ込み思案な僕は、初めは断ろうと思いました。しかし、よく話を聞いているうちに考えが変わりました。人前で話したりするのは今以上に苦手だったけれど、意欲的でオリジナリティ溢れるその友人らしいイベントで、何だか面白そうだったので引き受けました。それが、人生の大きなターニングポイントになるとはその時は想像もしていませんでした。

『ノーカトーク』を企画したベジタブルボート大江広一郎さん

Twitter https://twitter.com/vegetableboat

ブログ https://ameblo.jp/vegetableboat/

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